トピックス~細菌性赤痢~

2018年12月07日

感染症 ひとくち情報 細菌性赤痢の報告件数が増加しています!

1 細菌性赤痢とは
細菌性赤痢とは、赤痢菌による感染症です。
感染経路は赤痢菌に汚染された水や食物を摂取することによる経口感染、汚染された部分に触れた手を口にすることによる接触感染です。
細菌性赤痢は感染力が強く少量の菌でも発症します。
潜伏期間は 1-5 日(多くは 3 日以内)で、全身の倦怠感を伴う発熱、腹痛、水様性の下痢が出現します。
最も病原性の強い志賀赤痢菌では、血便やしぶり腹等の症状が出現しますが、それ以外の赤痢菌(フレキシネル菌、ボイド菌、ソンネ菌)の場合でも、血便を認めることがあります。
治療は、対症療法と抗菌薬療法です。

2 流行状況
2013 年から 2017年までの細菌性赤痢届出件数は、年間 30 件から 50 件で推移していましたが、2018 年は47週現在(~11月25日)77件の報告がありました。
過去 5 年間の届出では感染地域が国外のものが、国内を上回っていましたが、2018 年は国内が国外を上回る報告件数となっています。

3 予防のポイント
ワクチンはありません。
赤痢の発生が多い国(インドや東南アジア等)では、生もの、生水、氷等の飲食をしないことが重要になります。
国内では、トイレの後や食事前の手洗いを石鹸と流水でしっかり行うことが感染防止対策になります。
また、施設等で患者が発生した場合には、患者の便で汚染されたトイレや手がよく触れるドアノブや手すり等の汚染部位を清掃、消毒することが重要です。
また、手洗いの後には、ペーパータオルや清潔なタオルを使用しましょう。

【東京都感染症情報センターより参照】
(平成30年12月6日更新)

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