トピックス~風しん、百日咳~

2018年09月28日

感染症 ひとくち情報 風しんに注意しましょう!

1.風しんとは
風しんは、風しんウイルスの感染によって起こる感染症です。
免疫を持たない人は、ウイルス感染後 2 週間から 3 週間の潜伏期間の後発病し、発疹、発熱、リンパ節の腫れがみられます。
また、妊娠初期に感染すると胎児感染をおこし、赤ちゃんが白内障や難聴、先天性心疾患を特徴とする先天性風しん症候群を発症する可能性
が高くなります。
治療は対症療法が中心になります。

2.発生状況
2018 年 9 月 16 日までに 196 件の届出がありました。
年齢階級別性別では 20 歳代から 50 歳代で予防接種歴無又は不明の男性からの報告が増加しています。

3.予防について
風しんウイルスは飛沫・接触感染をおこします。予防にはワクチンが有効です。
風しん罹患歴がない、またはワクチン接種歴が 1 回も無い人、抗体検査で免疫がない人はワクチンの接種を検討してください。
※ 以下の方は、検討を特にお願いします。
① 30歳代から50歳代の男性(抗体価が低い方が2割程度存在しているとされています)
② 妊婦の夫、子供及びその同居家族 ③ 妊娠を予定又は希望する女性

ワクチン接種について
・定期予防接種
原則的に麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)を1期 2 期の期間において2回接種。
・定期外予防接種
任意接種として麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)、風しんワクチンの接種が可能。
・定期予防接種対象者
1期:1歳以上2歳未満
2期:5歳から7歳未満で小学校就学前1年間
・定期外予防接種対象者
定期予防接種の期間にない人で風しん罹患歴がない、またはワクチン接種歴が 1 回も無い人、抗体検査で免疫がない人

※ MR ワクチン風しんワクチンは妊娠中の方は接種できません。
また、接種後 2 カ月程度は妊娠を避けるなどの注意が必要です。
上記対象者以外の方で接種を希望される方はかかりつけ医とご相談ください。

5.医療機関受診の際には
発熱や発しん、リンパ節の腫れなどの症状が出て、風しんが疑われる場合は、事前に医療機関にそのことを電話連絡してから受診してください。

【百日咳】
予防接種前の乳幼児への感染に注意しましょう!
1 百日咳とは
百日咳は、百日咳菌による感染症です。患者の咳やくしゃみなどのしぶきや痰に含まれる細菌によって感染(飛まつ・接触感染)します。
風邪症状で始まり、徐々に咳の回数が増え、咳の症状も激しくなります。
年齢が小さいほど典型的な症状が出現しないことも多く、無呼吸発作からチアノーゼ1)になり、痙攣や呼吸停止等の重篤な状態になることもあり注意が必要です。
1)チアノーゼとは血液中の酸素濃度が低下して爪や唇が紫色になること。

2 乳児の感染経路
2018 年 1 月より百日咳は国への全数報告疾患となり、37 週までに 1155 件の報告がありました。
重篤化しやすい予防接種前の 0 歳児や就学前の乳幼児は主に両親や同胞から感染しているため、乳幼児がいる家庭や妊婦は感染防止等の対策が必要です。

3 感染防止のポイント
有効な予防法は予防接種です。予防接種法に基づく定期予防接種が行われています。
幼い子供がいる家族内で患者が発生した場合には、予防的に抗菌薬を投与することが推奨されています。
詳しくは医師に相談してください。
また、おもちゃやタオルの共用は避け、子供の年齢に応じた咳エチケットを心がけましょう。

咳エチケット
• ティッシュなどで口と鼻をおおう
• せき・くしゃみが続くときはマスクをする
• とっさのくしゃみは袖などでカバー

【東京都感染症情報センターより参照】
(平成30年9月27日更新)

戻る
メニュー
HOME 予定 HELP